慈眼院清滝寺(隠沢観音)概要: 慈眼院の創建は奈良時代の養老4年(720)、高僧として知られる行基菩薩一刀三拝の作と伝えられる十一面観世音菩薩を祀ったのが始まりと伝えられています。当初は堂平に境内を構えていましたが土浦藩(藩庁:土浦城)の藩主土屋家の祈願所となり2代土屋政直の代で現在地に移されました。土浦藩からは寺領10石を安堵され延宝9年(1681)には本堂、客殿、庫裏、黒門などの堂宇が再建、寺運も隆盛しますが、明治時代以後は衰微し現在は無住となっています。
現在の慈眼院本堂は当時の建築のもので三間四面、入母屋、銅瓦棒葺き、一間向拝が付きで江戸時代中期の寺院本堂建築の遺構として貴重な事から笠間市指定有形文化財に指定されています。本尊である十一面観世音菩薩木像(笠間市指定有形文化財)は古くから子授け、子育てに霊験ある 観音様として知られ、縁日である毎月10日(特に7月10日と12月10日は朝観音と呼ばれ特に御利益があったそうです。)には多くの人々が参拝に訪れていたそうです。
慈眼院清滝寺(隠沢観音)の文化財
・ 本堂及び十一面観世音菩薩木像 延宝9年(本堂)-笠間市文化財(解除?)
・ 鰐口 貞和5年 直径(最大)29cm、厚さ10.8cm-笠間市指定文化財
【 参考:文献等 】
・ 現地案内板-岩間町教育委員会
・ 現地案内板-笠間市教育委員会
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