笠間市: 楞厳寺

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概要・歴史・観光・見所
楞厳寺(笠間市)概要: 仏頂山楞厳寺は茨城県笠間市片庭に境内を構えている臨済宗妙心寺派の寺院です。楞厳寺の創建は不詳ですが当初、律宗の寺院として宋(中国)の千岩が開山したのが始まりと伝えられています。一時荒廃しましたが鎌倉時代に当地の領主である笠間家初代時朝が建長寺(神奈川県鎌倉市)の住職大拙和尚を招いて中興開山し歴代笠間家の菩提寺としました。天正18年(1590)の小田原の役で18代当主笠間綱家は主家である宇都宮家に逆らい参陣しなかった為、北条家が滅亡後、宇都宮家によって滅ぼされましたが楞厳寺は廃寺を免れたようです。境内には山門や観音堂などの古建築や苔むした参道、庭園など古寺の雰囲気が残され寺宝も数多く所有しています。山号:仏頂山。宗派:臨済宗妙心寺派。本尊:大日如来像。

現在の楞厳寺山門は室町時代中期に建てられた四脚門で切妻、茅葺、間口3.7m、奥行3.8m、「竟堅門」の扁額が掲げられ、扉や壁が無く組物や意匠など当時の禅宗様式を伝える貴重なものとして大正6年(1917)に国指定重要文化財に指定されています。旧本尊の木造千手観音立像は建長4年(1252)に笠間時朝の寄進によって制作されたもので桧材の寄木造、玉眼嵌入、像高208cm歴史的背景や容姿などから笠間六体仏(石寺弥勒堂弥勒菩薩立像、楞厳寺千手観音立像、岩谷寺薬師如来立像のみが現存)の1つに数えられ大正9年(1920)に国指定重要文化財に指定されています。

楞厳寺境内には笠間氏累代の墓所があり歴史を感じる苔むした墓碑が複数基立並び、中世領主の墓域として貴重な事から昭和53年(1978)に笠間市指定史跡に指定されています。又、楞厳寺境内を含む裏山一帯が片庭ヒメハルゼミ発生地(太平洋側の分布北限)として大変貴重な事から昭和9年(1934)に国指定天然記念物に指定されています。

【 楞厳寺菩提者:笠間氏 】-楞厳寺を菩提寺とする笠間家は元久2年(1205)、下野守護職宇都宮頼綱の甥にあたる塩谷時朝(頼綱の弟である塩谷朝業の2男)が正福寺と徳蔵寺の争乱を鎮める為に当地域に派遣され、その子時朝が嘉禎元年(1235)笠間の佐白山に笠間城(茨城県笠間市)を築き笠間氏を称し初代となりました。2代景朝と3代盛朝は鎌倉幕府御家人として名を連ね、5代泰朝は南北朝の争乱時に南朝方に与し行動しました。佐竹氏の侵攻により一時領地が占拠されましたが、6代将朝が足利尊氏に懇願し7代家朝の代に笠間十二郷の地頭職を任ぜられ旧領の安堵が図られています。

戦国時代に入ると概ね主家である宇都宮家に従い周辺3000貫を領していたとされ、益子氏や結城氏などの戦いに従軍しています。特に益子氏との戦いは熾烈を極めたようで、家臣である谷中玄蕃允が討死し、翌年には弔い合戦を挑み大勝し益子重綱を捕縛したと伝えられています。18代綱家は天正17年(1589)、益子領に侵攻し占拠しましたが、益子氏の後ろ盾である結城氏、領地が隣接する佐竹氏、主家であったものの、佐竹氏の従属関係になっていた宇都宮氏との対立を招き、小田原北条氏に与するようになります。

天正18年(1590)の小田原の役では宇都宮国綱の要請にも反して小田原城(神奈川県小田原市)に参陣せず、結果として国綱の侵攻を許し笠間城は落城、綱家は落ち延び箱田に逃げ隠れたようですが笠間家は事実上没落しています。楞厳寺(笠間市)は笠間家の菩提寺で時朝が建長寺(神奈川県鎌倉市)の住職大拙和尚を招いて中興開山しました。楞厳寺の境内には苔生して領主名が明確でないものの五輪塔18基、宝篋印塔1基が笠間家累代の墓として笠間市指定史跡に指定されています。

楞厳寺の文化財
・ 楞厳寺山門−室町時代中期−切妻、茅葺、四脚門−国指定重要文化財
・ 木造千手観音立像-建長4年-桧材,寄木造,像高208cm-国指定重要文化財
・ 楞厳寺境内−片庭ヒメハルゼミ発生地−国指定天然記念物
・ 笠間氏累代の墓地-面積123u、五輪塔18基、宝篋印塔1基-笠間市指定史跡
・ 木造大日如来坐像-南北朝-寄木造、玉眼、像高61.2cm-笠間市指定文化財

楞厳寺:写真

楞厳寺
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