春日神社(筑西市)概要: 春日神社の創建は藤原式磨が藤原氏の氏神である春日神の分霊を磨山に勧請したのが始まりとされ、奈良時代の延暦3年(784)現在地に遷座されました。春日神社の境内は下館城から見ると南方にあたり、東榎生村の虚空蔵と西方村の鹿島神社と共に結界を形成していた事から歴代下館城の城主から庇護されました。
江戸時代に入ると領主となった井戸氏(旗本:下野国都賀郡3千石)の崇敬社となり寛文5年(1665)には井戸三次郎の代に社殿を再建しています。明治時代初頭に発令された神仏分離令により仏教色が廃され明治6年(1873)に村社に列していました。
現在の本殿は嘉永元年(1848)に井戸対馬守が建てられたもので一間社流造、とち葺、装飾彫刻には鹿が彫り込まれています(鹿は春日神の神使)。春日神社本殿は覆い屋があることで保存状態がよく江戸時代後期に建てられた当地方の神社建築の遺構として貴重な事から昭和52年(1977)に筑西市指定有形文化財に指定されています。
拝殿は木造平屋建て、入母屋、銅板葺、平入、桁行4間、梁間3間、正面1間入母屋向拝付、外壁は真壁造り板張り。祭神:天児屋根命、大日霎貴命、武甕槌命、斎主命。
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