畑家住宅(行方市)概要: 案内板によると「 畑家は、麻生藩家老職の一。安政3年(1856)、藩士屋敷の火災から類焼し、翌年に再建された主屋と同時期に再建されたと思われる表門が現存する。式台玄関の蟇股に「安政四歳巳五月二十一日上棟、米相場八斗□」とある。茅屋根の外観は、名主住宅と似ているが、平面構成で土間部分が狭く、小部屋が多い所は武家住宅としての特色である。県内に数少ない上層武家住宅遺構として極めて貴重である。明治23年(1890)福田家の所有となり医院として使用されていたが、平成3年、当家より町に建物が寄贈され、表門、庭園を含め修復整備したものである。 麻生町 」とあります。
畑家住宅は木造平屋建、寄棟、茅葺、玄関の入母屋屋根(下屋庇付)は大きく前に張り出し格式が感じられます。内部は式台付の玄関に次の間、座敷と直線的に並び、座敷には床の間を設けるなど格式が高く接客として利用されていました。表門は長屋門ではないものの、切妻、桟瓦葺、一間一戸、薬医門で全体的に朱色に塗られ一般的な中級武家屋敷とは異なる意匠となっています。
旧畑家住宅主屋は数少ない江戸時代末期の上層武家屋敷の遺構として貴重な事から表門と共に平成20年(2008)に茨城県指定有形文化財に指定されています。現在は麻生藩家老屋敷記念館として整備され一般公開されています。
薬医門を簡単に説明した動画
【 参考:文献等 】
・ 現地案内板-行方市教育委員会
|
|