慶竜寺(泉子育観音)概要: 勢光山慶竜寺(泉子育観音)は茨城県つくば市泉に境内を構えている真言宗豊山派の寺院です。慶竜寺の創建は文明4年(1472)、随弟上人が小田原に観音寺を開山したのが始まりと伝えられています。本尊は大同2年(807)弘法大師空海(真言宗開祖)自ら彫り込んだと伝わる子育出世正観世音菩薩像で、徳川家康も帰依したことから子育てと出世に御利益があると広く信仰されました。
江戸時代初期の元和元年(1615)、当時の住職慶龍上人が霊夢により東方の霊地に本尊を安置するよう御告げがあり旅したところ、この地で様々な奇跡が起こり動く事も出来なくなった為この地を霊地と悟り草庵を設け本尊を祀りました。元和4年(1618)に正式な寺院に昇格し寺号を慶龍寺と名付け堂宇を造営しましました。
その後、歴代土浦藩(藩庁:土浦城)の藩主からも帰依し貞亨4年(1687)には藩主土屋政直が寺領を寄進し表御門を造営しています。
現在の慶竜寺(泉子育観音)表御門はその当時のもので、切妻、桟瓦葺き、一間一戸、薬医門、「勢光山」の山号額、棟の上にも越屋根風に1段屋根が架けられ、壁面正面は海鼠壁風の意匠、背面は鏝絵で土屋家の家紋である九曜が模られ、細部には精緻な彫刻が施され、極彩色で彩られ、構造部は朱色で仕上げられています。
鐘楼は入母屋、銅板葺き、袴腰付、上層部外壁は真壁造り白漆喰仕上げ、木部朱塗り、高欄付。本堂は木造平屋建て、入母屋、銅本瓦棒葺き、正面千鳥破風、平入、桁行3間、梁間3間、正面1間軒唐破風向拝付き。山号:勢光山。宗派:真言宗豊山派。本尊:正観世音菩薩。
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