つくば市: 一ノ矢八坂神社

  茨城県:歴史・観光・見所つくば市:観光・観光・見所>一ノ矢八坂神社

概要・歴史・観光・見所
一ノ矢八坂神社(つくば市)概要: 一ノ矢八坂神社は茨城県つくば市大字玉取に鎮座している神社です。一ノ矢八坂神社の創建は平安時代の貞観年間(859〜877年)に八坂神社(京都府京都市東山区祇園町)から素戔嗚尊の分霊を勧請したのが始まりとされます。伝承によると西国から三本足の烏が飛来し当地に悪行を働いた為住民達が大変困りました。そこで、烏を射殺す為、神に祈り矢を放すと最初の一撃(一ノ矢)でその烏を射抜き退治する事が出来ました。住民達は神意に感謝し三本足の烏(八咫烏)の主である素戔嗚尊を祭る神社を創建し、一ノ矢で射止めた故事から一ノ矢八坂神社と呼ぶようになったと伝えられています(一説には烏は3本目の矢で射抜かれ、境内地は1本目の矢が落ちた場所とも云われています)。天慶年間(931〜946年)に藤原秀郷が平将門の乱を平定すると戦勝を感謝し弓矢を寄進するなど歴代領主に崇敬されました。

中世に入ると一ノ矢八坂神社は領主である小田城主小田氏の崇敬社となり社運が隆盛します。しかし、戦国時代末期になると小田氏は北条氏や佐竹氏といった大大名や隣接する結城氏、多賀谷氏などに囲まれ常に苦戦を強いられ永禄12年(1569)、氏治の代で起こった手這坂の合戦によって土浦城に敗走します。一ノ矢八坂神社も永禄から天正年間(1558〜1592年)に兵火により焼失し、庇護者を失ったことで一時衰退します。

その後、文禄年間(1593〜1596年)に住民達により再興され、延宝4年(1676)には領主である堀東市上通周(玉取藩3代藩主)が本殿を再建し、宝永8年(1711)には堀隠岐守利寿が拝殿を再建しています。元和8年(1622)堀利重が1万石(最盛期で1万4千石)で玉取藩を立藩すると、堀利長、堀通周と藩主を歴任し、延宝7年(1679)に玉取藩が廃藩になった後も堀利雄が3千石交代寄合旗本として存続した為、江戸時代を通して玉取堀氏によって一ノ矢八坂神社は保護されたと思われます。※一ノ矢八坂神社の拝殿を再建した堀隠岐守利寿という人物は良く判りませんでした。交代寄合旗本で下田奉行、浦賀奉行の要職を歴任した堀利雄も同じ隠岐守で年代的にも合致する為、利寿と利雄が同一人物と思われます。

一ノ矢八坂神社は古くから神仏習合していましたが、明治時代初頭に発令された神仏分離令により仏教色が一掃され、明治6年(1873)に郷社に列しています。毎年、旧暦6月7日に行われる「一ノ矢のニンニク祭り」では疫病除け、海難防止、五穀豊穣等の御利益があるとし、近隣から多くの人達が訪れます。

現在の一ノ矢八坂神社本殿は延宝4年(1676)に領主堀東市上通周が再建したもので一間社流造、こけら葺、全体を朱色で着色し細部には豊かで精巧な彫刻が施され、江戸時代初期の神社本殿建築の遺構として貴重な事から昭和34年(1959)に茨城県指定文化財に指定されてます。一ノ矢八坂神社拝殿は宝永8年(1711)に堀隠岐守利寿が造営したもので木造平屋建て、入母屋、銅瓦棒葺、千鳥破風、一間向拝付きで当時の神社建築を伝える遺構として貴重な事からつくば市指定文化財に指定されています。覆屋は慶応3年(1867)に造営されたもので、木造平屋建て、入母屋、本瓦葺き、外壁は柱のみの吹き放し、つくば市指定文化財に指定されています。社宝である瑞花雙鳥八稜鏡は南北朝時代に制作されたもので、白銅製、径10cm、昭和40年(1965)に茨城県指定文化財に指定されています。祭神:素戔嗚尊。

一ノ矢八坂神社の文化財
・ 本殿-延宝4年-一間社流造,こけら葺-茨城県指定重要文化財
・ 拝殿-宝永8年-木造平屋,入母屋,銅瓦棒葺-つくば市指定有形文化財
・ 覆屋-慶応3年-木造平屋,入母屋,本瓦葺-つくば市指定有形文化財
・ 瑞花雙鳥八稜鏡−南北朝時代−茨城県指定重要文化財
・ ケヤキ−推定樹齢750年−茨城県指定天然記念物

一ノ矢八坂神社:写真

一ノ矢八坂神社の石鳥居と石造社号標
[ 付近地図: 茨城県つくば市 ]・[ つくば市:歴史・観光・見所 ]
一ノ矢八坂神社の拝殿正面、左右には石灯篭と狛犬 一ノ矢八坂神社の拝殿右斜め前方 一ノ矢八坂神社の立派な本殿覆い屋 一ノ矢八坂神社の本殿


※ 相談や質問は大変失礼ですが、メールのみとさせていただきます。 回答によって不都合や不利益をこうむっても当サイトは一切責任を負いません。又、回答を直接的(当サイトの名前を使って)に交渉や請求の手段とすることはご遠慮くださるようお願い申し上げます。 予告なしに追加、書き替えを行いますのでご了承ください。尚、「茨城県:歴史・観光・見所」は「茨城県の歴史」、「郷土資料辞典−茨城県」、「日本の城下町−関東(一)」、「城郭と城下町−関東」、「パンフレット」、「案内板」、「関係HP」等を参考にさせていただいています。