宗願寺(古河市)概要: 足立山野田院宗願寺は茨城県古河市中央町2丁目に境内を構えている浄土真宗本願寺派の寺院です。宗願寺の創建は鎌倉時代初期の建暦2年(1212)親鸞聖人の法弟である野田西念が開山したのが始まりと伝えられています。西念は信州小布施の領主家の家柄で井上道祐と称していましたが承元3年(1209)、父親である井上盛長の遺言により出家し、当時、越後に配流されていた親鸞上人の法弟となり西念房道祐と称するようになりました。
建暦元年(1211)に親鸞が赦免され関東の布教に務めた際は随行し旧領地だったとされる武蔵国足立郡野田に草庵を構えたのが宗願寺の由来とされその後、南北朝の騒乱の兵火により2門に別れ、1門は信州上水内郡にある長命寺となり、もう1門は南北朝時代の康永元年(1341)に古河である現在地に移っています。江戸時代中期の亨保5年(1720)に本願寺門跡兼帯所となり「古河御坊」と呼ばれました。
宗願寺寺宝の木造親鸞聖人坐像は親鸞が教行信証を制作時に彫り込まれたとされる古仏像で像高48p、寄木造、檜材、彫眼、貴重な事から昭和39年(1964)に茨城県指定重要文化財に指定されています。木造阿弥陀如来立像は室町時代末期に制作されたと推定される古仏像で(伝:恵心僧都の作)、像高66p、寄木造、檜材、彫眼、漆箔仕上げ貴重な事から昭和43年(1968)に古河市指定文化財に指定されています。
宗願寺本堂は木造平屋建て、桟瓦葺き、平入、正面1間入母屋向拝付き、外壁は真壁造白漆喰仕上げ、内部の内陣には本尊である阿弥陀如来立像が安置されています。宗願寺は真宗二十四輩第七番寺として信仰を広めています。山号:足立山。院号:野田院。宗派:浄土真宗本願寺派。本尊:阿弥陀如来立像。
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