稲敷市: 満願寺

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概要・歴史・観光・見所

満願寺(稲敷市)概要: 満願寺は茨城県稲敷市阿波崎に境内を構えている天台宗の寺院です。満願寺の創建は天平12年(740)行基菩薩が開山したと伝えられています。大同6年(811)に最澄が天台宗に改宗開山して堂宇の再建など境内の整備をしています。

歴代領主である土岐氏、佐竹氏、芦名氏などに庇護され、承久2年(1230)には北条政子がこの地へ訪れ運慶が彫り込んだと伝わる延命地蔵尊像(室町時代作、像高3尺)を寄進しています。当所は阿波埼にありましたが、天正18年(1590)に戦災により多くの堂宇が焼失、江戸時代に入ると"源氏長者"となった徳川家康が源氏縁の寺院との理由から20石の寺領が安堵され元禄4年(1691)に音海大僧都(天海大僧正の法孫)が現在に再興しています。

現在の満願寺仁王門(切妻、銅板葺、三間一戸、桁行3間、張間2間、八脚単層門)は元禄4年(1691)に建立された古建築で内部には同年に阿波村出身の仏師木村万之丞が彫り込んだとされる金剛力士像(2躯)が安置され当時の繁栄を感じる事が出来ます。薬師堂も仁王門と同時期に建てられたもので木造平屋建て、入母屋、銅板葺、平入、桁行4間、梁間4間(前方2間は外壁が無く吹きはなし)、正面1間向拝付き、外壁は真壁造板張り木部朱塗り。

満願寺本尊の金剛釈迦如来立像は飛鳥時代に制作されたと推定される茨城県屈指の古像で、高さ18.7p、像高16.0cm、当時の典型的な特徴を持ち貴重なことから昭和33年(1958)に茨城県指定重要文化財に指定されています。満願寺には寺宝も多く木造薬師如来立像(彫刻)と木造阿弥陀如来坐像(彫刻)、満願寺文書(古文書)が平成16年(2004)に稲敷市指定文化財に指定されています。宗派:天台宗。本尊:金剛釈迦如来立。

【 参考:文献等 】
・ 現地案内板-稲敷市教育委員会
・ 現地案内板(延命地蔵尊)
・ 現地案内板(仁王門)

満願寺:写真

満願寺:境内正面に設けられた朱色の山門(仁王門)
境内正面に設けられた朱色の山門(仁王門)
満願寺:山門に安置されているユニークな仁王像(阿形像)
安置されているユニークな仁王像(阿形像)
満願寺:山門(仁王門)から見た雰囲気のある境内
山門(仁王門)から見た雰囲気のある境内
満願寺:境内から見た本堂正面と石造多重塔
境内から見た本堂正面と石造多重塔
満願寺:右斜め正面から見た朱色の本堂と向拝
右斜め正面から見た朱色の本堂と向拝


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