旧福田家住宅(かすみがうら市)概要: 旧福田馨家住宅は江戸時代中期(18世紀初頭)に旧有河村に建てられた上層農家住宅です。木造平屋建て、寄棟、茅葺、平入、外壁は真壁造り、土壁鏝押え、平面はL字型で突出部が厩である事から曲屋と呼ばれる民家形式にあたります(突出部に厩の他、玄関がある場合な中門造)。
間取り的には椎名家住宅などこの地域でよく見られる"ひろま型"(土間と日常生活が営まれる広間が一体で、広間は板敷、天井が無くと土間との境となる壁や建具が設けられない形式)の典型とされ、その他にも片袖壁や格子窓、座敷の押し、板間など江戸時代中期の特徴が見られます。
敷地内には旧牛渡村にあった旧福田与兵衛家板倉(天保14年:1843年建築、木造つし2階建、片側寄棟、片側兜屋根、平入、茅葺、外壁板張)も隣接されています。
旧福田馨家住宅は江戸時代中期の上層農家建築の遺構、旧福田与兵衛家板倉は建築年代が明確で当時の板倉建築の遺構として貴重なことから平成5年(1993)、かすみがうら市指定有形文化財に指定されています。
現在は当初地である旧有河村と旧牛渡村からかすみがうら市の「民家園」に移築保存され一般公開されています。
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