鹿嶋神社(八千代町)概要: 鹿嶋神社は茨城県八千代町野爪に鎮座している神社です。鹿嶋神社の創建は大同元年(806)、藤原音麿(藤原鎌足の後裔)が鹿島神宮(鹿嶋市:常陸国一之宮)の分霊を勧請したのが始まりと伝えられています。
承平5年(935)承平の乱(平将門の乱)の一戦である野本の戦いの兵火で焼失、永享12年(1440)結城合戦の兵火でも焼失しています。中世は領主である結城氏の崇敬社となり社領の寄進など庇護され、宝徳2年(1451)には11代氏朝の命で小川弾正又五郎を作事奉行として社殿を造営しています。
江戸時代に入ると幕府から庇護され慶長19年(1614)には徳川家康が社領を寄進し慶安元年(1648)には3代将軍徳川家光から社領15石を安堵され以後歴代将軍(9代)が追認し朱印状を賜っています。真壁郡十六郷の総鎮守として広く信仰され寛永2年(1625)には正一位に列し、明治40年(1907)には神餞幣帛料供進神社に指定されています。
現在の鹿嶋神社本殿は安永元年(1772)に大風により永享年間(1429〜1440年)に造営された社殿が倒壊、天明3年(1783)にそれを元に再建されたもので、一間社流造、桁行6.9m、梁間4.6m、銅板葺(元茅葺)、総欅、正面1間向拝付、建物全体に精巧な彫刻(妻面には力士像)が施され当時の神社建築として貴重なものとして棟札3枚、小屋組板図1枚と共に平成6年(1994)八千代町指定有形文化財に指定されています。
鹿嶋神社の文化財
・ 銅鋳製鈴(1口)-延文2年-青銅製,直径18cm,高さ16cm-八千代町指定文化財
・ 鹿嶋神社境内及び木立地一円-8500u(10筆)-八千代町指定史跡
・ 鹿嶋神社本殿-天明3年-一間社流造、銅板葺-八千代町指定有形文化財
・ 随身像(二躯)-室町時代-檜材、像高97p-八千代町指定有形文化財
・ 朱印状(9通)・朱印地絵図(2面)-江戸時代-八千代町指定有形文化財
【 参考:文献等 】
・ 現地案内板-八千代町教育委員会
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