矢口家住宅(土浦市)概要: 矢口家住宅は茨城県土浦市中央に屋敷を構えている古民家です。矢口家住宅は店蔵と袖蔵が嘉永2年(1849)、元蔵が慶応年間(1865〜1867年)に建てられた建物で、天保12年(1841)の土浦大火後に建てられ事で、構造は何れも土蔵造りで開口部に観音扉を用いるなど防火の工夫が随所に見られます。
店蔵は土蔵2階建、切妻、桟瓦葺、平入、桁行4間半、梁間3間(主屋:桁行4間半、梁間5間)、黒漆喰仕上げ。袖蔵は土蔵2階建、切妻、桟瓦葺、平入(街道側は妻面)、桁行6間、梁間2間半、黒漆喰仕上げ。元蔵は土蔵2階建、切妻、桟瓦葺、桁行6間半、梁間3間。店蔵と袖蔵の1階正面には下屋を張りだし隣接する袖蔵まで延ばしている為、2つの建物が一体化しているように見え、敷地間口7間半いっぱいに建てられています。
矢口家住宅(店蔵・袖蔵・元蔵)は茨城県内で現存する江戸時代に建てられた商家建築(町屋)として貴重な存在で天保9年(1838)以降の家相図(天保9年:1838年・弘化3年:1846年・弘化4年:1847年・文久4年:1864年・明治45年:1912年・大正5年:1916年・不明1枚=計7枚)が残っている事で建築年代や間取りの変遷が明確なことなどから昭和55年(1980)に茨城県指定有形文化財に指定されています。
【 参考:文献等 】
・ 現地案内板-土浦市教育委員会
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