常福寺(土浦市)概要: 東光山医王院常福寺は茨城県土浦市下高津に境内を構えている新義真言宗の寺院です。常福寺の創建は平安時代初期の大同年間(806〜809年)、天台宗の開祖である伝教大師最澄の高弟最仙上人(常陸国関城出身で中国などで修行して最澄に師事しました。常陸に帰ってからは当地方の天台宗の中心的な役割を持ち西蓮寺や椎尾山薬王院、東城寺などを開いたと伝えられています)によって開かれたのが始まりと伝えられています(一説には徳一大師が開いたとも)。当初は天台宗の寺院でしたがその後真言宗の寺院に改宗しています。
常福寺本尊の木造薬師如来坐像は平安時代末期に制作されたもので、像高127cm、寄木造、カヤ材、彫眼、漆塗(現在は剥落)、定朝様式であるが地域的な特色もあり大変貴重なものとして大正9年(1920)に国指定重要文化財に指定されています(茨城県教育委員会のホームページでは像高140cm、桧材としています)。薬師如来像は大医王仏とも呼ばれ、全ての病を治す法薬、医薬を司り現世利益を与える仏して信仰されています。
境内にあるイチョウ(雌株)は推定樹齢400年、樹高32m、幹周5.9m、市内を代表するイチョウの巨木として貴重な事から昭和55年(1980)に土浦市指定天然記念物に指定されています。又、境内に隣接して愛宕神社が鎮座していて本拝殿が土浦市指定有形文化財に指定されています。山号:東光山。院号:医王院。宗派:新義真言宗。本尊:薬師如来。
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