雷神社(水戸市)概要: 雷神社(別雷皇太神)は茨城県水戸市元山町1丁目に鎮座している神社です。雷神社の創建は神亀元年(724)上加茂神社(賀茂別雷神社:京都府京都市北区上賀茂本山)の分霊を勧請したのが始まりと伝えられています。
伝承によると当時の常陸守に就任した藤原宇合が蝦夷征伐の勅命を受け当地まで進軍した際、東国鎮護の守護神として祭ったとされます。古くから「水戸の雷神様」として信仰され隣接する神應寺には「蹴上げ観音」と呼ばれる木造観音像があり、言い伝えによると雷を蹴り上げて信者を助けたとの故事から左足先を少し上げた御姿をしているそうです。
雷神社(別雷皇太神)は当地域最古の神社で雷電神社(群馬県邑楽郡板倉町)と金村別雷神社(茨城県つくば市上郷)と共に関東三雷神に数えられ、戦国時代には水戸城の城主佐竹家、江戸時代には水戸藩主徳川家から篤く信仰されました。幕末には水戸藩(藩庁:水戸城)の浪士が念願成就を祈願してから桜田門外の変に望んだとされます。明治時代に発令された神仏分離令により仏教色が排され村社に列しています。
昭和20年(1945)に太平洋戦争での水戸大空襲に被災し社殿が焼失しましたが昭和43年(1968)に再建されています。雷神社拝殿は木造平屋建て、入母屋、正面千鳥破風、銅板葺き、平入、桁行4間、正面1間軒唐破風向拝付き、外壁は真壁造板張り。本殿は一間社流造、銅板葺き。祭神:別雷命。
|