久松商店(石岡市)概要: 久松商店店舗兼住宅(当時は化粧品店や雑貨店で利用されていましたが現在は喫茶店として再利用されています。)は昭和4年(1929)の石岡大火直後に建てられた建物です。木造2階建、瓦葺、間口4間、奥行4間、建築面積136uの建物で全体が装飾され看板のような形状をしていることから看板建築と言われる形式をしています。屋根はパラペットを立ち上げ陸屋根風にし、軒下を蛇腹風の意匠で廻し、正面中央壁には半円形に膨らませた櫛形破風であるセグメンタルペディメント風のデコレートを施しています。
又、久松商店の外壁は銅板張で窓格子のデザインや両脇の柱上部にはギリシャ風の意匠を施すなど洋風建築の要素を取り入れています(当初の外壁で張られていた銅板は太平洋戦争時に発令された金属類回収令により供出され、近年改めて銅板が張られています)。久松商店店舗兼住宅は昭和初期の建築様式を残す貴重な建物で「国土の歴史的景観に寄与しているもの」との登録理由を満たしている事から平成16年(2004)に国登録有形文化財に登録されています。
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